- Q:競馬のエージェントってなんですか?
- A:調教師と騎手の間に立って騎乗依頼の仲介をする人です…って言っても分かりにくいですよね。
というわけで今回は競馬のエージェントのお話。
エージェントといえば、まだ有体にいえば代理人ですよね。
では競馬の場合はエージェントって何を代理しているのかというと、騎乗依頼の取りまとめです。
騎手は営業しながら馬に乗っていた
というのはまあ言い過ぎかもしれませんが、当たらずとも遠からずというところで。
現状の競馬システムで騎手が馬に乗ろうと思ったら、まず競走馬を管理している調教師から依頼を受けないといけません。
なので騎手はその昔、調教師やひいては管理馬の馬主さんに自分の腕=騎乗技術をアピールしたりしながら乗る馬を確保していました。
ところが人気騎手になると今度は騎乗依頼が舞い込み過ぎて、その処理だけで一苦労になったんですね。
そこで導入された(というかこれはJRAが主導したわけでなく、岡部幸雄元ジョッキーが先行して行ったのがきっかけなんですが)のが、騎手の代わりに騎乗依頼を取りまとめるエージェント。
このエージェントのおかげで騎手は騎乗依頼のことに神経を使わずに、レースで勝つことに集中できるようになったというわけです。
でも競馬におけるエージェント制度にも弊害(?)はあるわけで
人気のある騎手の騎乗依頼を一手に引き受ける=強い馬を独占できる、という側面は当然あります。
しかもエージェントとして契約する騎手はひとりだけでなく数人になると、その騎手グループで強い馬を寡占できるので…。
なにごとも過ぎたるなお及ばざるごとしで、便利さや良さがある半面そうでない面もかならず出て来てしまうのはご愛敬ですね。
実際にどの騎手がどのエージェントと契約しているのか?
これについては昔ははっきりとしたデータがなかったので、口コミというか噂というか、現場の人たちから漏れ伝わってくる情報をもとに憶測でしかなかったのですが、現在はJRA側からのお達しできちんと騎手ごとにエージェントが誰なのか発表されています。
で、それを表にまとめてくれている便利なサイトがこちら。
福永・岩田騎手というJRAきってのTOPジョッキーのエージェントが同じというのがまず驚き。
しかもこうしてみるとエージェントって競馬専門紙(雑誌)の関係者がほとんどなんですね。
競馬専門紙(雑誌)については当サイトでも取り上げているのでこちらを参考に。
というかなぜ専門紙や雑誌など競馬メディアの人間がエージェントをやってるの?という疑問が出てくるかと思います。でもこれも当たり前といえば当たり前の話で、調教師とも騎手とも現場で常に話をしているメディアの人間だったら、それはその二者間の仲介業にはもってこいですよね。
以上、エージェント制度についてつらつら書いてみました。