競馬といえば付き物なのが名物アナウンサーの名(ときには迷)フレーズ。
いやー、うまくその時の競馬ファンの心境と重なった時の競馬実況はほんとうに長く心に残りますよね。
個人的に今でも思い出す競馬実況のフレーズといえばこちら。
「セイウンスカイはまだ走っています、セイウンスカイはまだ走っています」
https://www.youtube.com/watch?v=OTCVtLc5bOw
2001年、テイエムオペラオーが勝った天皇賞(春)なんですけど、実は上のゴール実況の後にアナウンサーがセイウンスカイのゴール実況をしていたんですよね。
この時セイウンスカイは2年のブランクを経ての出走。
皆とても勝負にはならないだろうと分かっていたんですけど、それでも往時のあの驚異の二段逃げを思い出して、もしや奇跡の復活…なんてこともないかなぁと思っていたんですよね。
それほどセイウンスカイの全盛期はすごかったわけで。
何しろあのスペシャルウィークを皐月賞と菊花賞で完膚無きに抑えて勝利していたんですから。
でもその後競走馬の不治の病を発症、この時出てきたはいいもののとても勝負にはならないだろうなぁという諦めと哀感みたいなものが競馬場には流れていたんですよね。
その空気をうまく引き取って実況アナウンサーがレースを邪魔しないところで発っしてくれたこの言葉。
その時はやけに胸に染みたことを覚えています。
あ、もちろんその好敵手というかその後グラスワンダーと俊英vs怪物対決をすることになるスペシャルウィークのダービー実況なんかも結構いい実況なんですけどね。
「夢を掴んだ武豊!」
でもそれでいうと怪物・グラスワンダーと天才・エルコンドルパサー、そして稀代の逃走王・サイレンススズカが激突した毎日王冠なんかもいいレースなんですけどね。
って、あれ? このレースって煽り系の絶叫実況じゃなかったのか。
と、今回あらためてレース映像見て思いました。
いやまあ実に落ち着いた冷静なレース実況で好感がもてるんですけどね。
まあなかにはただただ実況じゃなくて絶叫、というより叫びまくってレースの余韻や感動を結果的に打ち壊してしまうアナウンサーもいるわけで(誰とは言えませんがw)、やっぱり迷実況と呼ばれるようなものはそうそうでてこないですよね。